「ピラティスは女性の習い事」というイメージを持っていませんか?
確かに、これまでは以下のような理由から、女性中心の文化に見えていたかもしれません。
- インストラクターに女性が多い
- 女性限定のスタジオが比較的多い
- 広告やSNSでも、女性が美しく動くビジュアルが主流
しかし、本来ピラティスは男性にこそ強くおすすめしたいボディワークです。今回は、男性がピラティスを取り入れるべき理由を、身体のメカニズムから掘り下げて解説します。
1. アウターマッスルが強い男性こそピラティスをやるべき理由
人間の筋肉は、大きく「インナーマッスル」と「アウターマッスル」に分けられます。
- インナーマッスル(深層筋): 関節をつなぐ身体の奥にある小さな筋肉群(ローテーターカフ、腹横筋など)。関節を理想のポジションに保ち、細かな動きをコントロールする「安定」の役割を持ちます。
- アウターマッスル(表層筋): 表面に見える大きな筋肉(大胸筋や三角筋など)。力強く、大きな関節の動きを生み出すのが得意です。
ピラティスには「インナーマッスルを鍛えるもの」というイメージがあるかもしれませんが、正確には「インナーマッスルで関節を安定させ、アウターマッスルで大きな動きを高度にコントロールする」ため、どちらの筋肉もバランスよく鍛えられます。
ただ、ウエイトトレーニングのように強い負荷をかけて筋肥大(アウターの強化)を狙うわけではないため、結果としてインナーマッスルの強化という側面が際立つのです。
なぜ「アウター優位」が問題なのか?
男性は女性に比べてアウターマッスルが発達しやすい特徴があります。これは大きな力を出すために大切なことですが、アウターマッスルが優位に働きすぎると、インナーマッスルがサボりやすくなるという傾向があります。
アウター優位の身体のまま過ごしていると、以下のような3つの弊害が生まれやすくなります。
2. アウター優位の身体が引き起こす3つの弊害
① 腰痛や関節痛の原因になる
例えば、太腿(ふともも)の大きな筋肉は骨盤や腰にまでつながっています。お腹のインナーマッスルが弱っていると、太腿の強い筋力に対してお腹周りを安定させることができません。結果として骨盤や腰が過剰にグラついてしまい、腰痛を引き起こします。同様のメカニズムで、肩などの関節にも痛みが出やすくなります。
② 呼吸機能が低下し、脳のパフォーマンスが下がる
本来、呼吸の主役は肋骨の間にある「肋間筋」や、インナーマッスルの一つである「横隔膜」です。これらが正常に働くには、肋骨が正しいポジションにあることが不可欠です。
しかし、肋骨には大胸筋や腹直筋などの強いアウターマッスルも付着しています。これらがガチガチに固まると肋骨のポジションが崩れ、呼吸が浅くなってしまいます。身体や脳に十分な酸素が行き渡らなくなると、集中力の低下や全身の不調を招く原因になります。(※呼吸の重要性については、また「呼吸の回」で詳しくお話ししますね)
③ 筋肉が硬くなり、柔軟性が低下する
アウターマッスルを鍛えること自体が悪いわけではありません。しかし、関節を大きく動かすアウターマッスルを使いっぱなしにしてストレッチ等のケアを怠ると、筋肉はどんどん弾力性を失います。これが前屈や開脚といった大きな動きを阻害し、「身体が硬い状態」を作ってしまうのです。
3. ピラティスがもたらすビジネス・日常へのメリット
男性特有の「大きな筋肉がつきやすい」という特性があるからこそ、ピラティスで「しなやかな強さ」を作っていくことが重要になります。
- 日々のしつこい痛みに悩まされなくなる
- 呼吸が正常化し、クリアな脳で仕事に集中できる
- 柔軟でしなやかな筋肉により、怪我なく趣味のスポーツを楽しめる
ピラティスを取り入れることで、仕事のパフォーマンスアップはもちろん、あらゆる日常の質が向上します。
4. 【番外編】男性がスタジオに行くときの「紳士の身だしなみマナー」
「よし、ピラティスを始めてみよう!」と思った際、現状は女性インストラクターや女性の会員様が多いスタジオが少なくありません。周囲への配慮として、清潔感のある適切な服装選びを意識しましょう。
おすすめの服装・エチケットをまとめましたので、参考にしてみてください。
| アイテム | おすすめ(推奨) | 避けた方が良いもの(非推奨) |
|---|---|---|
| トップス | 通気性が良く汗が乾きやすいスポーツシャツ(Tシャツ)。インナーの着用もおすすめ。 | 薄手の肌着のようなもの。 |
| ボトムス | ストレッチの効いたロングパンツ(伸縮性のある材質)。 | スパッツ単体(ボディラインが出すぎるため、不快感を与えやすいので注意)。 |
| ソックス | 滑り止め付きの靴下、5本指ソックス。 | 裸足。 |
| フレグランス | 無香料の制汗スプレー(Ag+など)。 | 香水、過剰な柔軟剤の香り。 |

※香料についての注意点
ピラティスでは「深い呼吸」をとても大切にするため、過剰な香料(香水や柔軟剤)をNGとしているスタジオも多くあります。すれ違いざまにふわっと香る汗のケアは、無香料が鉄則です。
※ウェアはユニクロなどでも十分に揃えられますよ!まとめ
実は、ピラティスの創始者であるジョセフ・ピラティス氏も男性ですし、マハロピラティス代表である私自身も男性です。
当スタジオでも、女性に比べるとまだ少数ではありますが、確実に男性のお客様が増えています。ご夫婦で体験に来られて、気づけばご主人のほうがピラティスの奥深さにどっぷりハマってしまう、なんていうケースも珍しくありません。
「男が行っても大丈夫かな……?」と躊躇する必要は一切ありません。
ピラティスを通じて、しなやかで姿勢の良い、仕事のできる「紳士」を一緒に目指してみませんか?
皆様のお問い合わせを、心よりお待ちしております!


